【あの頃イタリアで その24 怪しい老人が住むホテル(1)】

投稿者 :佐々木英理子 on

全国的に残暑がまだまだ厳しいようですが、夏バテしていませんか?ここ東京はようやく長雨から解放され、少しだけ(ほんと少しだけ)朝晩過ごしやすくなった気がします。

来週からいよいよ二週間のPOP-UPストアをオープンするので、この土日は私にとって最後のリラックスタイムとなりそうです。

さて、シチリア旅行記はいよいよパレルモに到着。とんでもないシチリアじいさん登場です(笑)

 

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寝台列車は海を渡ってシチリアの玄関口メッシーナへ到着し、パレルモ行きとシラクーサ行きに別れた。青い空とティレニア海を眺めながらしばらく行くと右手の海面に弧を描くように建ち並ぶチェファルーの美しい町並みが見えて来る。

言わずと知れたニュー・シネマ・パラダイス1989年公開映画)の舞台だ。時間的に余裕があったら帰りに立ち寄ってみようかな~と、相変わらず窓にへばりついていると、あっという間にパレルモ中央駅に到着!来た~!とうとうパレルモに来た~!!

「パパパパパパパパパパパパ~♪」(←しつこい)あまりの感動にゴッド・ファーザー愛のテーマが頭の中で垂れ流し状態。

よし!まずは宿探しだ!

右手にしかと握るのは、当時のバックパッカーのバイブル地球の歩き方。予め赤ペンで丸をしておいた格安ホテルを探して歩きながらも、前後左右に目を配る。ここはパレルモ、油断は禁物!いつどこから悪い奴が忍び寄って来るかも知れないのだ!

(と、その当時は思っていたが、今改めて考えてみるとやや自意識過剰であった。逆さにしたって小銭すら落ちてこないようなヨレヨレTシャツのバックパッカーだったのだから 笑)

リュックを担いで歩くこと約15分。目指すアルベルゴ・オリエンターレの看板を発見!直訳するとオリエンタルホテル。なんでオリエンタルなんだ?と、その時の私は考えもしなかった。・・が、その夜、その秘密を知ってしまうことになるとは・・・。

そのホテルは古い建物の二階にあった。重いリュックを担いだまま石造りの階段を上がり、呼び鈴を鳴らすと愛想の良いおじいちゃんが明るく出迎えてくれた。年齢は80代前半くらいだろうか?長身だが腰がやや曲がっている。

聞くところによると、おじいちゃんが家族と住んでいるのはこのホテルの一階。ホテルと言えどもアットホームなところなのかな?少しホッとする。

↑イメージ

ニコニコ顔のおじいちゃんが最初に案内してくれた部屋は不思議な作りだった。窓が無く、四方廊下に囲われている。言わばアイランドキッチンならぬ、アイランドルームなのである。しかも三方の壁(ベッドの左右、足元)にはそれぞれ廊下に面した窓があり、落ち着かないったらありゃしないのだ。いくら安宿(一泊千円)でもこれは無理!外に面した窓がある部屋を強く希望すると、おじいちゃんはとても残念そうに通りに面した部屋に案内してくれた。

「ここでいいかい?」

「うんうん!ここならOK!」

空いてるんだったら初めからこっちにしてよ~!と、心のなかでブツブツ言いながら、ようやく重い荷物を下ろす。

思えばこのとき・・既に怪しかったのである。

 

つづく・・・

※この思い出話の舞台は1994年-1996年のイタリアです。スマホはおろか携帯電話やデジカメ、パソコンすら一般家庭に無い時代であり、主な通信手段は国際電話かFAXでした。

 

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