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【あの頃イタリアで その86 トスカーナ卒業旅行④ 小さな宝石箱ピエンツァ】

投稿者 :佐々木英理子 on

こんにちは。ようやく涼しくなりましたね~!やっと秋らしくなりましたね~!暑さにめっぽう弱い私は嬉しくてたまりません!さ~て、どこ行こうかな~?頭に浮かぶのは遊ぶことばかりです(笑)

 

さて、今日のあの頃は写真満載!とうとうピエンツァにやって来ましたよ!

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3日目の朝が来た。アグリツーリズモを営む農家の庭先に設置した大小のテントが二つ。その小さいほうから這い出した私の視界一杯に、朝のまばゆい光に照らされた緑の絶景が飛び込んできた。

“そうだ・・ここはトスカーナだった!” と、毎朝驚く私。

そしてここはモンテプルチャーノを見上げる広大な畑の中に建つ一軒家・・の庭先。昨夜到着した時は既に日が暮れていたので、遠くにポツポツと灯る灯りしか見えなかったが、今は澄んだ空気の中にそびえ立つ丘の上のモンテプルチャーノをはっきりと見渡すことができる。

※アグリツーリズモの庭先から眺めるモンテプルチャーノ

寝ぼけ眼でボーっと景色を眺めているとオスカルが大きい方のテントから顔を出した。

「おはよーエリコ。大丈夫か?飲み過ぎてない?」

「あれっぽっちじゃ酔っぱらえないよ~。」

実は昨夜、飲料水を買いに入ったスーパーでこっそり赤ワインのミニボトルを握りしめているところをオスカルに見つかったのである。

「まったくエリコはアルコール好きだよな!ここ来てまでも飲むの?」・・・と口を揃えるお子ちゃま二人を完全無視。むしろここに来たから飲むのだ!なんてったってここは泣く子も黙る(?)赤ワインの名産地、モンテプルチャーノなのだから!

というわけで、昨夜は夜空に浮かぶモンテプルチャーノの灯りを眺めつつ、一人テントの中に寝そべって美味しいワインに舌鼓を打っていたのである。

※イメージ

この日は久しぶりにまともな朝食にありつくことができた。宿のマンマが焼いてくれた甘~いケーキと甘~いマーマレードジャムが入ったクロワッサン、それにフルーツ、ヨーグルト、カプチーノ。甘いものオンパレードのイタリアの朝食(マルコの大好物)は普段はあまり得意でない私なのだが、今日はモリモリ食べられる。旅が過酷であるが故、どんなに食べても消費カロリーに接種カロリーが追い着かないらしい。

※イメージ

朝から満腹になった私たちは優しい家主に別れを告げ、アグリツーリズモを後にした。今日はモンテプルチャーノの西、直線距離で約10㎞離れたところに位置する“ピエンツァ”という町を目指す。

 

天気は良好! 自転車を漕ぐ道の両側には、初夏の太陽を存分に浴びながら嬉しそうに笑っているひまわりがいっぱい!思いっ切り空気を吸い込んだ拍子に思わず叫ぶ・・・

「トスカ~ナ~!最高~~!!」

「バ~カ!」マルコとオスカルが背中で笑っている。

※一面に広がるひまわり畑

 

朝ごはんをしっかり食べたせいか、ペダルを漕ぐ脚も軽い。私たち三人は予定よりも早くピエンツァに到着した。

 

※ ↓ ピエンツァからオルチャ渓谷の田園風景を望む

※ ↓ 坂道を上り切り、放心状態のオスカルと、「何撮ってんだよ!」と言っているに違いない私(笑)

 ピエンツァもモンテプルチャーノのように城壁で囲まれた町だが、モンテプルチャーノよりも一回り小さい。東西400mほどの中に美しい景色がギュッと詰まった宝石箱のような町なので、2時間もあればゆっくり観光ができる。(1996年世界遺産登録)

私たちは移動の疲れも忘れ、しばしのんびりと散策を楽しんだ。

※ ↓ この写真、一体誰に撮ってもらったのか・・謎である。

まだ明るいうちにピエンツァを後にした私たちが次に目指すのはいよいよ世界遺産の中世都市 “シエナ” だ。シエナまでは距離があるので今まで通りとは行かない。

恐らく到着までに二晩はどこか名もない町にテントを張らねばならないだろう。その場所はもちろん・・・決まっていない(笑)だけどもう初日のように水道も灯りも何もないところで眠るのだけはまっぴらごめんなのだ!

『ここで余談ですが、今googleマップで検索するとピエンツァからシエナまでは自転車で約3時間半と書かれています。当時、方位磁針と地図のみが頼りの私たちはどれだけ遠回りをしてしまったのだろうか・・・とにかくどこに行くにもgoogleマップの何倍も時間がかかったのです(笑)』

※ ↓ ピエンツァから下って来たところ。やっぱり・・伸び切ったTシャツが気になる(笑)

気付けば今日も大分日が傾いているではないか!しかし周囲に建物のようなものは見当たらない。そして次の村まではまだまだ遠い・・・

え?もしや?また豆大福ですか~?!(その84参照)

果たして今日はどこで眠ることになるのだろうか・・・私とオスカルは先頭を行く隊長マルコからの指令を待ちつつ、ひたすらペダルを漕ぎ続けるのであった。

つづく・・・

 

※この思い出話の舞台は1994年-1996年のイタリアです。スマホはおろか携帯電話やデジカメ、パソコンすら一般家庭に無い時代であり、主な通信手段は国際電話かFAXでした。

 

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