イタリア留学思い出ブログ【あの頃イタリアで】
投稿者 :佐々木英理子 on
2日目の朝早く、テントを張った謎の空地を後にした私たち三人は、第一目的地であるモンテプルチャーノの手前の、名も知れぬ小さな村でようやく食事にありついた。バール(カフェバー的なお店)はここ一件しかないのではないかと思われるほど辺鄙な村の小さなバール。そこでピザかサンドウィッチでも食べたのだろうか?とにかく自転車を漕ぐので精一杯だったので、残念ながらこの旅での食事の記憶は全般的に薄い。
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投稿者 :佐々木英理子 on
1996年7月4日。私たちは一つ目の目的地であるモンテプルチャーノを目指して自転車を漕いでいた。
出発地点の“トッリータ・ディ・シエナ”からは直線距離で約12㎞。スタートしたのは昼過ぎであったが、夕方前には余裕で到着すると思っていた・・・が、されどここはトスカーナ・・・そんなに甘くは無い。私たちは1日目にしてトスカーナの厳しい洗礼を受けることになる。
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投稿者 :佐々木英理子 on
出発の朝が来た。 荷物は最低限にしたのだが、用意したサイドバック(自転車の荷台の横に下げるバック)はパンパンだ。それに寝袋とテントを入れると全部で20㎏くらいになるだろうか。 「あなたホントに大丈夫?こんなに荷物積んで自転車漕げるの?しかもトスカーナの丘陵地帯でしょ?」 同居人の良美さんが心配そうに見つめるも、今更どうにもならない。
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投稿者 :佐々木英理子 on
その日は晴天だった。学校側の粋な計らいの下、卒業式は太陽が降り注ぐ校舎の中庭で行われることになった。狭い庭内に建築からグラフィック、ファッション、インダストリアルetc…全てのコースの卒業生と教師が集まるのだから結構なすし詰め状態だ。
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投稿者 :佐々木英理子 on
卒業設計の結果発表の翌日、私たちは約半年間続いた苦行(?)の打上げと称し、料理上手なシェフ(その75参照)がいるダニエラの家で、しこたま食べてしこたま飲んでお互いの健闘を称え合った。この楽しい時が永遠に続いて欲しいと、そこにいるみんなが願っていたと思う。その日はうっすらと空が明るくなるまで誰一人帰ろうとしなかった。
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