イタリア留学思い出ブログ【あの頃イタリアで】
【あの頃イタリアで その46 マジックミラーの裏で蠢く怪しい面々②】
1995年7月。忙しかった年度末テストが終わり、クラスのみんながホッと一息ついていたであろうあの頃、私は生活費を稼ぐべく、怪しいお店で店員として働いていた。当時の手帳には細かく時給計算をした痕跡が痛々しく残っている。 さて話を前回に戻します・・ 怪しいアルバイト初日の朝に水道水入りペットボトルの洗礼(前回参照)を受けた私は、そのショックも冷めやらぬまま由美子さんと一緒に1Fの売場へ行き、ショーケースの中の商品を整える作業に取り掛かった。
【あの頃イタリアで その46 マジックミラーの裏で蠢く怪しい面々②】
1995年7月。忙しかった年度末テストが終わり、クラスのみんながホッと一息ついていたであろうあの頃、私は生活費を稼ぐべく、怪しいお店で店員として働いていた。当時の手帳には細かく時給計算をした痕跡が痛々しく残っている。 さて話を前回に戻します・・ 怪しいアルバイト初日の朝に水道水入りペットボトルの洗礼(前回参照)を受けた私は、そのショックも冷めやらぬまま由美子さんと一緒に1Fの売場へ行き、ショーケースの中の商品を整える作業に取り掛かった。
【あの頃イタリアで その45 マジックミラーの裏で蠢く怪しい面々①】
人気のない通りに佇む全窓ミラー張のお店。もちろん中の様子は全く見えない。何度も住所と名前を確認してみる。間違いであって欲しいという願いも虚しく、どうやらここが目的地であるらしかった。 ”辿り着けなかったことにしてこのまま帰ろうか” という考えが一瞬脳裏をよぎる。しかしそれを打ち消すように「もう仕送りができないんだよ~」と母の声が聞こえる。 “どうしよう・・どうする?・・・え~い、押してしまえ!!” 私は意を決して呼び鈴を押した。
【あの頃イタリアで その45 マジックミラーの裏で蠢く怪しい面々①】
人気のない通りに佇む全窓ミラー張のお店。もちろん中の様子は全く見えない。何度も住所と名前を確認してみる。間違いであって欲しいという願いも虚しく、どうやらここが目的地であるらしかった。 ”辿り着けなかったことにしてこのまま帰ろうか” という考えが一瞬脳裏をよぎる。しかしそれを打ち消すように「もう仕送りができないんだよ~」と母の声が聞こえる。 “どうしよう・・どうする?・・・え~い、押してしまえ!!” 私は意を決して呼び鈴を押した。
【あの頃イタリアで その44 働かなければ即刻帰国!】
ミラノの一大行事の一つであるミラノサローネが終わり、外国人で賑やかだった町が落ち着きを取り戻した頃、それを待っていたかのように学校の授業が忙しくなって来た。 日本と違ってイタリアの学校の年度末は6月なので、5月に入ると、いつも遊び回っているクラスのみんな(私を含む)も、6月の期末テストや作品提出期限に向けて真面目に取り組みだした。課題を全てクリアしないと4年生に進学できないからだ。
【あの頃イタリアで その44 働かなければ即刻帰国!】
ミラノの一大行事の一つであるミラノサローネが終わり、外国人で賑やかだった町が落ち着きを取り戻した頃、それを待っていたかのように学校の授業が忙しくなって来た。 日本と違ってイタリアの学校の年度末は6月なので、5月に入ると、いつも遊び回っているクラスのみんな(私を含む)も、6月の期末テストや作品提出期限に向けて真面目に取り組みだした。課題を全てクリアしないと4年生に進学できないからだ。
【あの頃イタリアで その43 いきなりサッカーブーム・・しかもやる方】
ベッド完成から遡ること約2カ月。ベッドデザインコンペに優勝し、メーカーがせっせと私がデザインしたベッドを作り込んでいた頃(その40-42参照)、クラスの男子の中で草サッカー(?)が一時的に流行ったことがある。言い出しっぺはいつもの箱入りマルコだ。「なあなあ!今度の週末みんなでサッカーやろうぜ!俺の友達も連れて来るからチーム作って試合しようよ!」ある日の放課後、彼は唐突にこう切り出した。・・・気のせいか私に向かって言っている。そのまま気付かないふりをしていたら、案の定しっかりメンバーに入れられていた。
【あの頃イタリアで その43 いきなりサッカーブーム・・しかもやる方】
ベッド完成から遡ること約2カ月。ベッドデザインコンペに優勝し、メーカーがせっせと私がデザインしたベッドを作り込んでいた頃(その40-42参照)、クラスの男子の中で草サッカー(?)が一時的に流行ったことがある。言い出しっぺはいつもの箱入りマルコだ。「なあなあ!今度の週末みんなでサッカーやろうぜ!俺の友達も連れて来るからチーム作って試合しようよ!」ある日の放課後、彼は唐突にこう切り出した。・・・気のせいか私に向かって言っている。そのまま気付かないふりをしていたら、案の定しっかりメンバーに入れられていた。
【あの頃イタリアで その42 校内デザインコンペの奇跡3】
思えば、メールでやり取りができなかったあの時代はかなり不便だったなーと思う。今だったらスマホで撮影してメールで画像を送れば一目で確認ができることであっても、あの頃はそうはいかない。 電話で“あーしたい、こーしたい”と説明しても上手く相手に伝わらず、スケッチを書いてFAXを送る。それでも伝えられないとなると、実物を前に話をするべく現地に赴くしかない。そして結局、ベッドが完成するまで3回ほど、マルコの車で工場へ通うことになった。
【あの頃イタリアで その42 校内デザインコンペの奇跡3】
思えば、メールでやり取りができなかったあの時代はかなり不便だったなーと思う。今だったらスマホで撮影してメールで画像を送れば一目で確認ができることであっても、あの頃はそうはいかない。 電話で“あーしたい、こーしたい”と説明しても上手く相手に伝わらず、スケッチを書いてFAXを送る。それでも伝えられないとなると、実物を前に話をするべく現地に赴くしかない。そして結局、ベッドが完成するまで3回ほど、マルコの車で工場へ通うことになった。
【あの頃イタリアで その41 校内デザインコンペの奇跡2】
校内ベッドデザインコンペで優勝したその日の夕方。授業が終わると同時に課外授業担当の現役インテリアデザイナー、アントニオに別室に呼び出された。入学して以来、注意警告以外で先生に呼び出されるのは初めてのことだ。 「エリコ、おめでとう!これからのことを説明するからそこに座って。」言われたままアントニオの向かい側に座る。 「さあ、これから忙しくなるよ!」アントニオは私の目を真正面から見つめながら楽しそうに微笑んだ。
【あの頃イタリアで その41 校内デザインコンペの奇跡2】
校内ベッドデザインコンペで優勝したその日の夕方。授業が終わると同時に課外授業担当の現役インテリアデザイナー、アントニオに別室に呼び出された。入学して以来、注意警告以外で先生に呼び出されるのは初めてのことだ。 「エリコ、おめでとう!これからのことを説明するからそこに座って。」言われたままアントニオの向かい側に座る。 「さあ、これから忙しくなるよ!」アントニオは私の目を真正面から見つめながら楽しそうに微笑んだ。